【英文法 参考書】大学受験・資格試験【おすすめ3選+α応用編】

BOOKS ENGLISH WORK

こんにちは。ライレイレイン オフィシャル の ちひろ です。

受験英語を教えて20年以上になる予備校講師です。

● 大学受験用の英文法は大きく3段階に分けることができると思います。今回はその『真ん中』です。

こういう区分というのは様々な意見がでてきますが,『学問体系』の話ではありませんので,ゆるい気持ちで読んでください。

もちろん全てにおいて資格試験にも役立ちます。今回は,すごい簡単にいうと真ん中。【応用レベル】という感じです。

進め方について(全体像)

 1)文英堂『これでわかる英文法中1〜3』
あるいは
 1)文英堂『くわしい英文法中1〜3』

<ここから下は『分野ごと・単元別』に進める>
 2)解説系参考書(←今回はココ)
 3)文理『ハイクラス徹底問題集 中3英語』
 4)4択系問題集(←今回はココ)
 5)受験用文法書(←今回はココ)
 6)認知言語学系(←今回はココ)

番外編)Chihiro Mori『SVOC The Workbook』(←今回はココ)

ポイントは7つ。

  1. 番外編)『SVOC The Workbook』でSVOCの活用の仕方を習得する。
  2. 番外編)lielaylain_officialちひろ塾の公式ブログで【単語の規則変化・不規則変化】に関する記事をすべて読む。
  3. 3)解説系参考書を読む。
  4. 4)4択系問題集(「問題1回解いたら,解説10回音読」が合言葉)。
  5. 5)受験用文法書を読む。
  6. 6)認知言語学系参考書を読む。
  7. 進めるときは【分野ごと・単元別】に進める

大学受験英語で最も基礎的な内容(そして最も重要な部分)を終えたら,次の応用レベルです。さらにその後には発展レベルがあります。

中学内容から高校内容の『扱う内容の変化に困っている』方向けです

  • 中学までは出来ていたけど,高校生になって徐々に分からなくなり始めた人。
  • 進度のはやい中学生,あるいは高校1年になって最初に渡された問題集で,知らない単語をひたすら問題で聞かれて,ほとんぼバツになってマジでヤル気が鬼萎えた人。
  • 4択問題はいつも『なんとなく勘』,『見たことあるっぽい』『なんかワンチャンありそー』などの理由で選択肢を選んでいる“ギャンブラー気質”の人。
  • チョー基礎レベルの動詞とかはわかるけど,覚える量が増えてきてとマジ鬼無理という人。
  • 学校とかでいきなり問題集だけ渡されて一切解説ナシで『テストまでにやっとけ』と言われて結局は何もやっていなくて途方に暮れている人。

上記のような方に最適です。テスト直前でも役立ちます。

それでは順番に解説していきます。

でも,その前に・・・ここまで書いていきなりなんですが,このレベルは最も説明がしづらいとところです。どういう説明を聞いてきたか?つまり,どういう学習背景があるかによって,そして学ぶ人の個性はどうか?というところが強く影響すると思うからです。

なので,ここは人によって合う・合わないが大きいと思います。自分のいまの状況を踏まえて,参考にしてください。

番外編

SVOC The Workbook』を活用する。

いきなり自分のコンテンツの宣伝でごめんなさい。今回はオールカラー。デザイン,レイアウトもすべて修正し,問題も解説も大幅加筆修正しました。まずはここでSVOCや品詞の考え方をマスターしてください。

このたび『SVOC The Workbook』を販売することとなりました。《SVOC》や《文型》を知らなくても『英語』を話すことはできます。しかし,《SVOC》や《文型》は『英語』を学ぶ受験生の『パワフルなツール』になり得ます。ReadingやWritingにおける『自立的/自律的な問題解決のための最適なアプローチ』を可能にします。リンク

lielaylain_official ちひろ塾 の 『動詞の規則変化・不規則変化』解説の動画とブログ記事

またまた自分のコンテンツの宣伝でごめんなさい。YouTube,一生懸命作成しています。が,どうしても時間が必要です。まだコンテンツがゼロの可能性もあります。なんとか早めにあげますので,いましらくお待ちください!結構な数があります。大変です。しかし,全バツになってモチベ,ダダ下ガリの可能性微レ存ならば,まずこれを全部見て下さい。結構召されると思います。

YouTubelielaylain_officialライレイレイン オフィシャル ちひろ塾(準備中)

進め方

  • 1回目は聞き流しでOKです。何回も聞きましょう。ラジオ感覚で移動中とかに流してもOK。そうやって『耳』・『音』で覚えちゃいましょう。
  • で,余裕になったら映像も合わせて見ながら進めましょう。焦らなくていいです。もしみなさんがいま中3生や高1生だったら,1日に1単語増えるだけでもハイパー優秀です。(準備中)

20年以上この業界にいて,質問に来た中学生から高卒生までの多くの生徒たちからの相談。(これ,本当に多い!)

  • 高1生用の問題集の最初の方にある『動詞』,中学でやったことのない単語ばっかりで全部バツなんで,やる気無くしました。
  • 中学までは得意な方だと思っていたんだけど,受験英語,自分は苦手なのかな。
  • いきなり中間テストまでに覚えるとか,無理。どうせやっても終わらないんで,別にもういいかなって・・・

私自身,新高1の最初,かなり悩みました。いきなり4月,旺文社の『英文法基礎問題精講』を買って,最初の方の動詞の問題を解いて,ほぼ全バツ。途方に暮れますよね。

注意:いや,問題集自体はとてもよく出来ていますよ。誰も使い方を教えてくれなかったんです。自分でうまく活用できる人はそれだけでトップレベルです。全然できないわ!という人,大丈夫。それが普通のスタートです。

高校受験を終えた新高1がいきなり sew / sow とか wind / wound の変化を問われても無理じゃないですか? そもそも高校受験組はこんな単語,知らないのが普通。でも,受験生のみんなって真面目だから,ちゃんと問題から解いちゃったりして・・・わかんなくて・・・で,結局は全部やらなくなるんですよね

当ブログ『lielaylain_official ちひろ塾』について

その問題,つまりいきなり大学受験用の問題集を渡されて解ける学生はほぼ皆無です。その埋め合わせをするのがこのブログ記事です。動画の内容を補足する意味もあります。ぜひ活用して下さい。

大学受験英語の英文法問題集,1冊目は【解答を読書してから解くもあり】

そこで,ソリューションの提案です。まず,問題集に手をつける前に,『SVOC The Workbook』,YouTube,そしてこのブログの記事を取り組んでください。

解説系参考書

いわゆる大学受験英語の解説書です。中学レベルから終わったら,大学受験レベルの『基礎・入門+α 解説系参考書』に進みましょう!ここから『単元別・分野ごと』にやっていきましょう。

修行的“中3向け”問題集

じつは『大学受験の英語』はそのほとんどが『中学で学ぶ英語』で成り立っています。(もちろん,そもそも『中学の英語』・『高校の英語』などと分けることなどできないしナンセンスですが,『わかりやすく言うならば』とご理解ください。)

ここで意図するのは,「『問答無用』でやりましょう」ということです。どーも『受験英語ガ好キナ人』は『理屈』が好きなんですね。いや,好きなのはいいんですが,『覚エナクテモイイ』,『暗記ハ悪デアル』みたいに思っている人が多いように感じるんですね。

  • ハイクラス徹底問題集中3英語(文理)

「まずは『典型を知る』,『修行のように練習する』」。こういう機会は一度はあるべき!と思うんですね。

4択系 問題集

ここです。ここ。ここが人によって変わるところです。しかも,学校から配布される場合もありますよね。できる限り学校の勉強の負担にならないようにしたいので,学校から渡されているものがある場合はそれでOKです。

基礎部分を読んでいただいていることが前提ですので,もしまだ読んでいないよ,という方はこちらをどうぞ。

【英文法参考書・問題集】中学受験・高校受験・大学受験・資格試験【おすすめ3選】『文法用語』や『基礎レベル』で困っている人はぜひ読んでください!

それでは,本のタイトルです。

ここで気をつけてほしいことがあります。基本的に,4択系問題集というのは『知識便覧』です。もちろんそれなりに思考力も身に付くとは思いますが,『知っているか?知らないか?』を探し出すためにあると考えるべきです。

【悲報】覚えていないものが判明したら,『解説の全部暗記』です。

ここで【悲報】です。

  • 覚えていないものが判明したら,『解説の全部暗記』です。

問題として収録されているのは暗記すべき項目の一部分でしかありません。

だから,重要なのは,右側の解説ページ(多くの文法問題集が左が問題,右が解説,という形式ですよね)に載っている内容をできる限り全部覚える,という作業をすることです。

たとえば・・・

多くの問題集に『不定詞を目的語にとらない動詞』に関する問題ってありますよね。中学で『MEGAFEPSメガフェップス』とかって覚えるじゃないですか?(MEGAFEPという単語の複数形などではありません。この質問,たまにありますよね)

でも,4択系問題集で問題になっているものってmind, enjoy, give up, avoid, finish, stopが多いですよね。もちろん無くはないんでしょうが,問題として全部を扱っている問題集ってそれほど多くはないはずです。

で,結局右側のページに【まとめ】とか【一覧】とかが載せてあるじゃないですか。実は,この【一覧】ってやつを覚えるんです!!!

これ,皆さんから,よく質問を受けるんですよね。

  • 全然できるようにならないんですけど・・・,なにか他によい問題集ありますか?

ここ,ほとんどの学生が陥るパターンっていうのがあるんですよ。簡単に言えば,次のような感じです。

問題を解く → ○×をつける → しばらく時間を空ける → 問題を解く → ○×が前回とほぼ同じ・・・勘(かん)で解いた問題まで同じだったりする。

こんな感じじゃないですか?模試の解説講義でも『そうそう!そうなんです!』という声をよく聞きました。

網羅系の4択式問題集というのは,『あなたはこの問題に関連する分野が苦手である可能性がありますよ』ということを伝えてくれるんですね。

だから,そこで満足してはいけません。

ポイントは3つです。

  1. ❶ 問題文の和訳ができるようにする!
  2. ❷ 理由が『説明できる』ようにする!
  3. ❸ 右ページの解説が『暗記して何も見ないで言える』ようにする!

それでは順番に解説していきます。

❶ 問題文の和訳ができるようにする!

❶に関して ★ここ【ハイパー注意】して下さい!!!

  • 【意味を考えてはいけない!】という先生が多いのですが,勘違いしてはいけません。

多くの先生が言わんとしていることは『日本語で考えて,日本語に引っ張られて,日本語を単純に英語に置き換えるな!』ということであって,『目標となる意味も一切考えてはならない』という意味ではありません。

多くの頭の良い先生たちは,問題文を読んだ瞬間に『目標となる意味』が浮かんでいます。そこから,文法的な知識を活用して,正確に解答を出すわけです。

多くの頭の良い先生たちの頭の中は,大抵の場合,次のようになっています。

― 英文をさらっと読んだ瞬間に・・・

  1. 『なるほど,××という意味にしたいんだな』
  2. 『でも,○○の語法は△△だから,ここで引っ掛けようとしているんだな』
  3. 『□□に注意すれば解答は出そうだな』

これが受験英語ができる人の頭の動かし方です。

以前,『解答はパズルのように出せるのに,意味は全くわからない』という高卒生がいました。

生徒『名詞の後ろに来る動詞を選ぶ問題だから,-ingか-edじゃないですか?』

私『・・・うん』(・・・まぁ4択の文法問題だから,ひとまず良しとするか)

生徒『-edは後ろに目的語は来ないじゃないですか』

私(うん?第4文型の場合は違うこともあるけど・・・)

生徒『だから,givenが正解だと思うんですけど』

私『で,正解を入れると,この英文の和訳はどうなるの?』

生徒『訳はちょっとわかんないですね』

私(『ちょっと』ってなんやねん???なんで正解がわかるのに訳せないの?)

こういう単なる『カッコの入れ方』って,本当におかしいですよね。アホっぽいでしょ,これ。関係詞でも『完全文』『不完全文』とかいうのもなんかアホっぽい。

偏差値20〜30くらいで停滞している学生を偏差値50くらいにもっていくには有効な指導法ではありますが,それ以上だと逆に成績が止まってしまう可能性もあります。それでも成績が伸びる人は基本的に優秀な人だし,センスがある人だと思います。

私はひたすら『文型と品詞』といわれて育ちましたので,この『完全文』・『不完全文』という『呪文』はこの業界に来てから聞くようになりました。

話を戻しましょう。さきほどの生徒は,中2〜3で扱う『受動態』と『分詞』『第4文型』の学習に戻る必要がありそうです。目指す大学によりますが,大学受験用の4択問題集で演習をつづけてもなかなか成績は上がらないでしょう。

『文法学習』って,そもそも意味が正確に取れるようになるためにやっているのに,極力意味を排除してカタチだけで解こうとするのは,僕にはよく理解できません。

また別の勉強をしなければならないだけだと思うのですが・・・

それでは次に進みます。

❷ 理由が『説明できる』ようにする!

❷に関しては2つあります。

  • 解説そのものを覚えよう。
  • 問題が複数の要素で成立している場合は『解説の手順』を覚えよう。

まず1つ目です。

まず解答の番号を覚えてもOKです。大事なのは『何も見ずに解説が言えるかどうか』です。

で,語法系の問題では『マジメすぎて失敗』がよく起こります。

『他の選択肢もしっかり検討する』

これ,よく言われますよね。

実は僕,このアドバイスはほとんどしません!基礎を扱うクラスでは一切触れません!(予備校講師では珍しい部類かしら。もちろん難しい問題を扱うクラスでは言うこともあります。)

昔,僕も言われるがままにやりました。でも,・・・

終わんないよ〜〜〜〜〜〜〜

だって,4つ選択肢があったら,4つとも知らない単語じゃん。『全部,検討』ってどうすんの?結局は全部マーカーひいて,の問題集ができあがります。

だから,自信を持って言い切ります。

  • まず正解の選択肢だけでOK。

大丈夫です。心配しないでください。まず1個,正解の選択肢だけでOKです。よく問われる単語を覚える。『切る勇気』を持ってください。大事な単語は,明日も明後日も来週も来月も問われます。『1回で全部やる』あまりにも非効率的です。

『どうせ全部やっても,全部覚えていません』

ならば,『集中的に1,2個に絞って,夢に出るまで音読』とかのほうがいいです。

これ,学校の『テスト直し』などでも同じなんですが,『全部直す』ってやっぱりおかしいと思うんですよね。学校で『テスト直し』のノートを作らせたりするわけですが,なんとなく『全部』直しても,単なる作業になってしまい,『全部』忘れちゃいますよね

まず『1個完璧』を目指しましょう!『後でまとめて』はダメです!『暗記』ではできる限り『早め』にやりましょう。繰り返して『回数』をこなしましょう!

ここ,ハイパー重要ポイントです!

  • ×『1時間を1回』はダメ!!!           
  • ○『1分を60回』がよい!!!

記憶は『時間』ではなく,『回数』です。

補足:(「『覚えよう』って言われても『覚えられないから困ってんじゃん!」という人は,『1項目だけでOKだから』,『3日連続で』『黙って20回音読』してみましょう。回数を増やすこと!)

次に2つ目です

・問題が複数の要素で成立している場合は『解説の手順』を覚えよう。

なぜその解答になるのか?を説明できるようにすることが望ましいですね。先生の解説を真似できるように繰り返し練習しましょう!解説の手順が大事です。

数学でいうと『チャート』っていうんですかね。

『文字を置き換えたら,範囲をチェック』みたいな感じの『標語』『合言葉』『スローガン』みたいなものがありますよね。それを英語でもつくるべき!という発想です。

『何を見たら,何を思い出すべきか?』をルール化しながら復習しましょう。

(復習とはなんですか?という質問に,ものすごく簡単に答えるとするならば「『何を見たら,何を思い出すべきか?』という自分なりに『ルール』をどんどん作ってください!」という感じでしょうか。)

それでは次のポイントです。

❸ 右ページの解説を『暗記して何も見ないで言える』ようにする!

❸に関して・・・

2つ目と同じようなことなので重なるんですが,『できる限り右の解説ページの関連項目を覚える』ということです。

一応,もう一度一覧を載せますが,学校から渡された参考書・問題集・文法書がある人はそれでOKです。無理に新しく買う必要はありません。

もう一度繰り返します。学校から渡された参考書・問題集・文法書がある人はそれでOKです無理に新しく買う必要はありません。僕自身は,学校から「語法1000」が渡されていました。自分では『Z会 トレーニング戦略編』を使っていました。

この中から1冊あればよいと思います。解説を重視するなら,成川先生のものが良いと思います。

受験用文法書

じつはここで初めて文法書を読みます。

注意:文法書っていうのは『問題集』ではありません。とくにこの10年くらいで『文法書』という言葉は通じなくなりましたね。『文法について解説してある分厚い文法の解説書』=『文法書』と覚えて下さい。

最初に読むべきですか?という質問をよく受けますが,最後の方がいいです。なぜなら,学習の初期に読んでも,自分にとってどこが重要か?が分からないからです。というか全部重要に思えるし,全部どうでもよいように思えますよね。

いきなり読んでよいのは,すでにある程度文法の勉強をしていて,自分なりに分からないところが判明している状態の人ですね。

本の紹介です。いろいろありますが,学校から渡された文法書があるならそれでOKです

学校からも渡されていない!どうしてもオススメを教えて下さい!ということでしたら,『エバーグリーン』ですね。とくに“文法書”をもっていない受験生であれば,“コレ一択”な感じです。

情報量の充実などは『ロイヤル英文法』でしょうか。改めて読んでみるといろいろ発見があります。個人的に好きなのは『英文法解説』。江川泰一郎先生は『自分の言葉で語ろう』という印象を持ちます。『素敵な本』です。

ここからもうちょっと専門的なものを読みたい方は次の記事をどうぞ。

認知言語系(学校文法のさらなる定着のために)

そして,最後に次の本を読んでみましょう

1億人の英文法

もちろん全ての分野が完全に対応しているわけではありませんが,ゆる〜く対応させて,できるかぎり同じ分野ごと/単元ごとに進めましょう。

結論:『一億人の英文法』を分野別・単元別学習の最後に持ってくると,問題集や文法書でイマイチ分からなかったところが「だから…だったのか!」という感動に変わると思います。

このタイプの学習には,他にも次のようなものがあります。

ハートで感じる英文法 決定版

『一億人の英文法』も『ハートで感じる英文法 決定版』も,とてもよいですね。

でも!でも,このタイプの学習,つまり,「イメージ」などで理解しようとする学習に最初から取り組もうとする人がいるんですが,個人的にはあまりお勧めできません

・覚えなければならない → なかなか覚えられない → イメージを使ったら,暗記しやすい! → だから素晴らしい!

これが『多くの人の発想』だと思います。

最初に『解決したい悩み』みたいなものがあった方が『効果』が出やすい,ということなんですね。

英文法の学習の初期段階から『イメージ』での学習を多用しすぎると,『暗記しよう』という動機が生まれにくくなると思います。

実際,一部の学生は,『暗記は悪』だとまでは思っていないのでしょうが,『イメージ理解こそ大事で,極力暗記しないようにしよう』と考えて『なんとなくはわかるけど,はっきりとはわからない』という結果になってしまっているように思えます。

もちろん,役に立つものも多いと思います。たとえば,onなどの前置詞の場合はよいと思うんです。onは『上』じゃなくて『接触』。こっちの方が絶対にわかる。

新しい質問:「このto不定詞ってどういう気持ちなんですか?」

確かにわかりやすい説明もありますが。最初からだと逆に難しく感じる分野もあると思います。 たとえば,to不定詞。

一部の専門家には「『○○用法の●●という分類』はまったく意味がなかった」という方がいるという話も聞いたことがあります(どなたの発言かは特定できませんでした)が,それはすべて学習者の『文脈』ではないでしょうかね。

『初めて』が『統合』なら『統合』に感動しますし,『初めて』が『分類』なら『分類』に感動しますよね。

具体的に言えば,次のようなものです。

❶ 形容詞用法(S to V, O to V, O to V … 前, 同格),副詞用法(目的,感情の原因,判断の根拠,結果,程度など)はすべて『説明』という一言でまとめられます!と聞けば,『それはすごい』となるかもしれません。

❷ to不定詞の『説明』は,形容詞用法(S to V, O to V, O to V … 前, 同格),副詞用法(目的,感情の原因,判断の根拠,結果,程度など)と分類できます!と聞けば,『それはすごい』となるかもしれません。

『足りない情報を埋める』という発想はすごく分かりやすいんですけど,ある程度基本例文が入っていないと「じゃじゃじゃじゃじゃぁ,何でもかんでも全部,to不定詞を付ければよいのでは?」となってしまうわけです。これ,数年前の中学生数人から実際に出た質問です。

しかも,「このto不定詞ってどういう気持ちなんですか?」って,結局「目的を説明したい気持ちだ」「感情を説明したい気持ちだ」,「判断を説明したい気持ちだ」「結果を説明したい気持ちだ」っていつもの分類に戻りませんかね?

僕自身,ふつうの受験英語の学習からはじめて,これらの本を読んだ人なので,最初から学んだ人たちの感覚は正確には分かりません。

でも,現場の感覚として,ここ3年くらいかな・・・イメージとかはすごくよく知っているし理解もできているけど,テストや模試になると点が伸びない学生。これ,『新たな典型例』になってきていると思います。

もう一回まとめます!

『一億人の英文法』,これは良い本です!僕も好きな本なのですが,使う順番が大事だと思います。

分野別・単元別学習の最後に持ってくるとよいと思います。そうすると,問題集や文法書でイマイチ分からなかったところが「だから…か!」という感動に変わると思います。ちょっと違うけど,受験英語的カタルシスとでもいいましょうか。

典型的な受験英語の参考書,複数冊のあとにやるべきなのは,この「だから…か!」という感動を“意図的に”作り出す順番を考えているわけですね。

番外編

国語系

兵頭宗俊 実戦現代文講義の実況中継 (実況中継シリーズ)

河合塾での先輩です。いつも新宿校でお会いしております。不思議な空気を醸し出しているスゴイ先生です。

私がとくに好きなのは,次のものですね。

  • 兵頭式解放10『パブロン』

もう一つ。『実戦現代文用語知識集』のなかの一部。

  • 語法33発
  • 文末の語法15発
  • 入試実戦用の意味とテーマの辞書

こう言う読み方が受験生には必要!というものが載せられています。

そのなかでも『文末の語法15発』。こういうことを意識的に説明される方って,いままでいなかったように思います。

小論文は今後もっと問われていくと思いますが,その土台になります!

中塚光之介 採点者の心をつかむ 合格する小論文 

河合塾の中塚先生の著書です。一時期プロジェクトをご一緒させていただきました!

小論文の勉強の指針がものすごくわかりやすく書かれています。

小論文は「型通りに書く」ということが一時期流行ったわけですが,『真っ当に考えて,真っ当に書く』とはどう言うことなのかがよくわかります。

3つの読解法をもとに多くの答案例を解説していきます。このように先生の採点の過程というのかな,頭の中を辿れる,というのはとても貴重です。

読解法❶ 筋道を理解する読み方

読解法❷ 自分の体験に当てはめる読み方

読解法❸ 自分の見解を見出すための読み方

中塚光之介. 採点者の心をつかむ 合格する小論文. 東京, 第1刷, かんき出版, 2017, ISBN-13: 978-4761272906.

この読解法を丁寧に使って,課題文を読み込んでいくわけです。

ココがいいんです。ドコがどのポイントに対応していて,どういうふうに考えればいいのかがわかるように書かれています。

参考図書もあり,これから小論文を勉強したい人,必見です!

  • 人文・教育系の参考図書
  • 社会科学系の参考図書
  • 理系の参考図書

また,『天声人語』・『社説』など,ジャーナリスティックな文章が小論文に役立つのだろうか?僕もずーっと思っていたことなんですが・・・中塚センセがはっきりと言ってくれています。

さらに,『過去問は早めに見ておこう』など私も読みながら『うんうん!』と思っておりました!

うーんもうちょっと書きたいんですが,どんどん書いちゃいそうなので,禁欲してココで止めておきます。

今回はここまでです。

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このたび『SVOC The Workbook』を販売することとなりました。《SVOC》や《文型》を知らなくても『英語』を話すことはできます。しかし,《SVOC》や《文型》は『英語』を学ぶ受験生の『パワフルなツール』になり得ます。ReadingやWritingにおける『自立的/自律的な問題解決のための最適なアプローチ』を可能にします。


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