【英文法 参考書】大学受験・資格試験【おすすめ3選+α発展編】
こんにちは。ちひろです。
受験英語を教えて20年以上になる予備校講師です。
● 大学受験用の英文法は大きく3段階に分けることができると思います。こういう区分というのは様々な意見がありますが,『学問体系』の話ではありませんので,ユルイ気持ちで読んでください。
- 第1段階 中学授業から高校受験で扱うレベル(基礎)→ リンク
- 第2段階 高校授業から大学受験初・中級で扱うレベル(応用)→ リンク
- 第3段階 大学受験中・上級で扱うレベル(発展)→ 本記事
もちろん全てにおいて資格試験にも役立ちます。
今回は,すごい簡単にいうと一番『ウエ』。【発展レベル】・【仕上げレベル】という感じです。
ポイントは3つ。
- 総合的な文法問題を解く。
- 正誤問題を解く。
- 最後は過去問でたくさん演習する。
大学受験内容の『総まとめ・演習をしたい』方向けです。
- 4択問題系はだいぶ出来るようになってきたけど,答えを順番で覚えてしまっていて本当にできているかどうか心配な人。
- いろいろな形式の問題を解いて総合量を付けたい人。
- 4択問題系はできるけど,正誤問題が苦手な人。
上記のような方に最適です。
それでは解説していきます。
仕上げの文法問題集
Z会 英文法・語法のトレーニング演習編
これは『英文法・語法のトレーニング』シリーズ3冊の中で一番難しいものになります。大きく3章に分かれています。
第1章 文法の演習 標準 ➡︎ いわゆる文法分野別になっています。 第2章 文法の演習 難関 ➡︎ 問題形式別になっています。 第3章 語法の演習 ➡︎ 品詞(動詞・形容詞・副詞・名詞)で分かれています。
私,これ好きなんですよね。とくに別冊付録の『動詞語法頻出ポイント総整理』,これがよい!高校英語初級って単語の暗記とかを闇雲にやるくらいなら,この表を再現させる小テストとかを繰り返す方が圧倒的に成績アップにつながると思います。
このまとめ,即効性がすごい!かなり的を射てもいるし,的を得てもいるし,という感じです。これ,覚えるだけでかなり点数が安定します。
しかも,4択問題だけではなく,正誤問題・空所補充問題もあります。また,正誤問題はバリエーションが豊富です。仕上げにはとてもよいと思っています。
じつは私,このシリーズの戦略編(1994年発売のもの:いまは改訂版が出ています)を自分で購入して使っていました。『戦略編』は,問題数が少ないという声も耳にしますが,これは例題と暗記項目をまとめた本であって,問題演習のためのものではありません。『攻撃ポイント』という『重要項目の暗記本』という位置づけになります。私は,学校では『全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)』が渡されていましたので,『1000』と『戦略編』を分野ごとに解いていました。
全解説実力判定英文法ファイナル問題集
- 全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ(標準編) (大学受験スーパーゼミ)
- 全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ(難関大学編) (大学受験スーパーゼミ)
最後の仕上げには,こちらの『ファイナル』シリーズを勧める先生も多いと思います。これも演習にはとても良いと思います。
迷ったら,ご自分の担当の先生のアドバイスにしたがってくださいね。
正誤問題
河合出版 英文法・語法 正誤問題
旺文社 大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題
河合出版 英文法・語法良問500+4技能 誤文訂正編 (河合塾シリーズ)
正誤問題って苦手意識,ありますよね。「得意分野です」という方はスルーしてOKです!
では,なぜ苦手分野と感じる人が多いのか?いろいろ要因があるとは思いますが,ある程度文法問題が解けるようになってきたのに,正誤問題は全然解けない!というギャップが,余計に苦手意識を強めている可能性はありますね。
正誤問題っていうのは,いわゆる『よくある間違い』に関する問題なので,苦手な人は『問われるポイント』を覚える必要があります。
- ポイント:何を見たら,何を思い出すべきか?を暗記する
困ったら解説を10回でも20回くらいでも音読してください。
補足:『暗記する』ということばにうんざりしていると思います。苦手な人はこの『曖昧な表現』で挫折していくわけですね。行動科学的には『押さえる』『チェックする』『確認する』『大事にする』『しっかりやる』『ちゃんと…する』という表現はすべて『ゼロ点』ですよ。『失格』なんです。
自分なりの勉強法をすでに会得している人たちの『業界用語』みたいなもんです。『バータコのイーヒー借りただけで,なんでツェーセンもするんだよ』的なやつです。私自身,極力こういう曖昧な表現は使わないように心掛けています。でも,ついうっかり使っちゃっています。反省。もし『アドバイスのようでアドバイスにならない』表現を使っていたら,質問にいらしてください。
問題集やテスト・模試の『復習』で一番重要な部分は『何を見たら,何を思い出すべきか?』だと思います。
具体的に説明しますね。
例題 間違いがあれば訂正せよ。This wine ⑴is ⑵better than that ⑶one. ⑷No Error
たとえば,こういう問題です。ちょっとラフ過ぎる問題かもしれませんが,まぁ例ですからご容赦ください。one に下線が引かれていたら何を考えますか?正誤問題で one が問われるときに思い出すことはなんでしょうか?
- 前出の可算名詞を受ける不定代名詞のone(=a(n)+名詞 ) → 不可算名詞の代わりにならない
だから,まず『前出の可算名詞』を探すわけです。こういう手順を暗記していくのがポイントです。
もちろん,思い出すべきポイントがたくさんある場合もあります。それを自分なりにリスト化していくと良いでしょう。
「そんな時間がない」という方は,まず最初は解かなくていいので『問題と解答・解説』を『しっかり読書』しましょう。
- どういった表現に線が引かれるのか?
- その表現から思い出すべきポイントは何か?
こういったことを音読する,あるいはメモするなどして暗記していくんですね。
最初は覚えられなくてもOK。10回〜20回くらい音読して,とにかく1回やりきりましょう。
そのあと『●●を見たら,■■を思い出すんだったな!』などと言いながら,暗記ができているかどうかチェックしましょう。
で,同じ問題集を何度やっても良いと思いますが,どうしても新規のものでチェックしたい人は別の問題集を使えば良いと思います。
すべては他の科目とのバランスです。どれだけ正誤問題に時間が避けるか?次第です。
問題集の進め方
河合出版 英文法・語法 正誤問題
この問題集だけでも十分難しいので,時間がない受験生は『コレを読んで暗記+コレを解いてチェック+あとは過去問を解きまくる』という流れかと思います。
旺文社 大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題
河合出版 英文法・語法良問500+4技能 誤文訂正編 (河合塾シリーズ)
どうしても他の問題集を使って『極めたい』という受験生は『旺文社大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題』と『河合出版 英文法・語法良問500+4技能 誤文訂正編 (河合塾シリーズ)』がおすすめです。
とくに『良問500』は新傾向問題が多くあり,これからの入試英語ではこれがスタンダードになりそうですね。
補足:ちなみに,私がよくいう音読の回数(20〜30回)ですが,この回数には科学的な根拠はありません。自分や今まで質問に来てくれた学生たちがやってくれた大体の回数です。途中でみんな自分風にアレンジしていきます。『自分風にカスタマイズしていく』これがめちゃ重要です。『1日1長文』って言う人,多いですよね。これと同じかな。これも何か科学的根拠があるわけではないと思います。(もし科学的根拠があったらごめんなさい)
『長文ができない』9割は単語が原因。9割の人は『1日1長文』無駄です。合うか合わないかは『単語学習』次第です)>リンク
おまけ:文法問題
英文法・語法講義
大学入試英語 上級者のための 正誤問題の解法
『英文法・語法講義』『大学入試英語 上級者のための 正誤問題の解法』ホントにもうこの2冊しか勝たん!とか思います。とにかくよい問題集です・・・なのに絶版(?)・・・『英文法・語法講義』は解説がすごいの一言。今コレがあれば『最強の一択』で推します。さらに,『…正誤問題の解放』は,『マジすげー解説,マジ召される』ってカンジ。『そうそう!そこで悩んでいたんだよ!』って部分が解説されている。まさに『隔靴掻痒』が解消されていくカンジです。
受験が終わったら,手に取ってみてください。
今日ははここまでです(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)Vおつかれさま
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