【知らないと損】過去問は第1志望から解く!【赤本あるある】

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『第1志望 温存したまま ブックオフ』

今日はいきなり『川柳』からです。こんにちは,ライレイレイン オフィシャル の ちひろ です。

これ,めちゃくちゃ『あるある』ですよね。

基本的に,この原因は1つです。

  • 「力がついてから,やる」

ドラクエ世代の人は,この『アプローチの違いの話』がすぐに分かります。

  • レベルを上げてから,次の街に向かう。
  • 次の街に向かいながらレベルを上げていく。

今日は,【過去問の進め方】についてお話します。

僕の考えは,多くの先生がお話しされているのとはだいぶズレていると思いますが…

過去問の進め方

とくに現役生は『第1志望からやる』!(高卒生でも現役の時にそれほど過去問にそれほど取り組んでいないなら,当てはまります!)

受験勉強がハイパー順調,or 時間がある受験生はお好きにどうぞ。

しかし,ほとんどの受験生が『第1志望の過去問は温存したまま,もう1年』となります。ぴかぴかの赤本がブックオフに並ぶ。折り目は学校紹介のページまで。

ソリューション提案

そこで,ソリューション提案です。

  • 第1志望の大学から解く。
  • 『同じ学部・学科』を3〜5年分くらい連続で解く。
  • 5年連続で1〜4割未満なら難易度を下げる。

教学社さんの『赤本』は『単なる分厚い赤い問題集』と認識する!『最後のまとめ本』という位置づけをやめませんか。

普通の問題集だって,過去問ですよ。

『普通の問題集』でも『いろんな大学の過去問』が収録されていたりします。しかも,その大学のレベルに『全然,実力が達していない状態』で解くんですよね。で,『全然,実力が達していない状態』で練習して『実力』をつけるんですよね。

なのに,みなさんは『赤本』になると,とたんに『実力がついてから解く』と言い始めるんですね。『じゃあ,問題集はイイの?』ってなりませんか?しかも,『そこの大学絶対受けないよ』っていう問題もありますよね。

能力を上げるための仕掛けがある長文問題集はやるべきですが,単に『問題』と『解答』と『ちょっとした程度の解説』しかないモノなら『過去問』でもよくないですか。

予備校の講義だってそうです。『GMARCH』のクラスのテキストにはGMARCHの過去問が入っていたりします。

あまりに基礎が不足しているのは当然ダメですが,ある一定の土台ができたら,そのレベルで練習する必要があるということですね。

  • 『GMARCH』の問題を100問解いても,『早慶上智ICU』の問題が楽に解けるようになるとは思えません。

数学だって,「『積分』ができないから『九九』に戻ります」って人はいませんよね。。。

でも,受験英語はコレ,多いんですよ。

まずは落ち着いて!

早慶上智の過去問を1年分初めて解くと次のような質問がよく出てきます。

「3,4割しか取れなかったんですが,もう一度,文法を最初からやり直したほうがいいですか?」

みんな,『仕上げだ』と思うから,間違えた瞬間に『ヤバイ!基礎に戻らなきゃ』と思うんですよね。

『基礎に戻る』ことは大事なんですが,『基礎の問題集』に戻るのではなく,『本番レベルの問題』の中で『基礎レベルに戻る』=『復習に時間をかける』べきなんですね。

まずは落ち着いて!落ち着いて検討してみましょう!

  • 『どの問題を,どんなふうに間違えたの?』
  • 『それは何が原因なの?』
  • 『それは時間配分の調整や経験が増えることで解決できる可能性はないの?』

受験生諸君,ただ焦るのはダメです。『昔の私』みたいになります。このブログの目標は,私のような受験生を2度と生み出さないことです。だから,冷静に考えて下さい。きっと何かしら方法があります。お願いですから,自分を責めて否定しないでください。

同じ学部・学科の問題を3〜5年分くらい連続で解く!

  1. 時間配分が見えてくる(少しずつスピードが上がる)
  2. 恐怖心が消えていく(少しずつ点数が上がる)
  3. 1,2年程度では“たまたま”(できた/できなかった)がある(少しずつ確信に変わっていく)

最新年度からやろうが,古いものからやろうがそれは本人の気持ち次第。どうしても気になる人は『5年くらい前から始める』のがよいのではないでしょうか。一番やってはいけないのは,「温存のまま終わる」です。

繰り返しますが『過去問を温存』する理由は…

もう一度繰り返しますが,温存の原因は次のような思い込みですね。

  • 「『力がついてから』第1志望の過去問をやる」という思い込み。

もちろん戻ったほうがよい人もいますが,早慶をやって3,4割くらいだとすぐに文法問題集に戻ったり,日東駒専からやったほうがよいですか?という質問を受けますが,すべては他の科目と時間との相談です。

  • 早慶ができないなら,早慶で勉強すべき!だと僕は思います。

だって,テキストの予習するときに解ける問題を予習して,安心して,何の意味がありますか。

  • 『できないことをできるようにする』のが勉強なんです。

僕が目指すのは,『自立・自律』の勉強法を伝えて,『自分で勉強できるような人になる』ということです。

そうでなければ,『ずーっと誰かに教えてもらわなければならない』という状態になってしまいます。

さらに具体的に解説します。

先ほどまでの内容を繰り返しながら,もう少し具体的に掘り下げてみようと思います!読み進めるだけで,復習が出来て理解できるように頑張って書きます!

まず,ハイパー順調な人は,夏休みに早慶の過去問をやったりする場合もあるかと思います。ご自分の周りにいる先生方に質問してくみださい。

『10月以降』(人によっては『夏休み後半』)に過去問をやるときの注意ポイントです。

  • 『同じ学部・学科の過去問を5年分,連続で解く』。

え,どうして?ってなりますよね。解説していきますね。

  • 第1志望の大学の『同じ学部・学科』を解く。

とくに早慶上智などで重要なのは『時間配分』です。

はじめてあの『長さ』に向き合い,みんな驚くんですよね。ある意味『恐怖心』とでもいいましょうか。

コレ,いつ終わるの?何ページ続くの?で,コレ,何分で解くの?90分・・・え,完全無理ゲーでしょ。。。

そこで!

いいんです。
終わらなくてもいいです。
0点でもいいです。
全然気にしないでください。

とにかく3〜5年やりましょう。そうすると『問題の流れ,構成,ボリューム感』が見えてきます。

  • 『次のページに何があるかワカラナイ・・・』ってすごい恐怖。
  • でも,『次のページは○○で,その次のページは△△で,最後は□□で終わる』とわかっているだけで,不思議と恐怖心が和らぎます。

中学生のとき,年上の兄弟姉妹・先輩がやっている宿題とか教科書とか見て思いましたよね?

『え,こんなのデキるようになるの?』

英語が苦手だと思っているアナタ!今読んでいる英文,小学生が見たら,マジで驚きますよ。

そう!ちゃんと成長しているんです。『慣れ』っていうのかな。ちゃんと『慣れ』てきているんです。

『慣れ』って大事ですよね。ってことは,早慶上智も早く『慣れ』ちゃえばいいじゃん,ってなりませんかね。

注意ポイント:読解系,思考系の科目・問題は『制限時間』は原則『守る』!

まず,問題を“時間通り”に解きましょう。よく『10分縮めたほうが本番が楽になる』という方もいますが,そういう修行が好きな人はいいですが,多くの人は逆効果になると考えます。

これも多くの人の相談から見えてきたことなんですが,『ちょっと時間を縮めて解いた』学生は『イイワケ』するんですよ。

『10分短くしたんで,本番ならもうちょっと取れるかなって思うんですよ』

いや,ダメです。そういう希望的観測は『現実の問題・課題発見』になりません。そうやって自分を『ちょっとずつ甘やかす』んです。勝手に時間を縮めたりしてはダメです。きちっと時間を使い切って,正直に問題点に向き合って下さい。

注意・あまりにも簡単すぎてすぐ終わる/あまりに難しすぎてすぐ終わる → これは時間を無視していいですし,そもそも取り組むレベルが間違っていることが考えられます。・もちろんリスニングとかある場合はその時間を引いてOKです。

時間通りにやると『時間配分』が見えてきます。ここで,毎年皆さんにする時間配分に関するアドバイスです。

  1. まず時間通りに解きます。
  2. 終わったら,丸付けします。
  3. それぞれの大問に何分の時間を割きたいかメモする。
  4. その時間の割合を維持しながら,制限時間に合わせる

たとえば,・・・

制限時間90分,大問6題(大問1・2・3は長文読解,大問4は発音アクセント,大問5が4択問題,大問6は整序問題)という試験を考えてみます。

まずは制限時間は無視して,自分が欲しい時間をそのまま書き出します。

❶自分が欲しい時間/平均時間❷90分に合わせた時間1st ver.❸90分に合わせた時間2nd ver.
大問1 30分/15大問1 27分大問1 30分
大問2 20分/15大問2 18分大問2 18分
大問3 25分/15大問3 23分大問3 20分
大問4 05分/15大問4 03分大問4 02分
大問5 10分/15大問5 8分大問5 08分
大問6 15分/15大問6 11分大問6 11分
合計 105分合計 90分合計 89分
まずは時間を気にせず『理想時間』をメモ。その後,制限時間に合わせて調整します。
❶『理想時間』だと『15分オーバー』

これをどう縮めていくか?と自分と相談しながら,何回も書き直して調整してください。

❷『ぴったり調整』

 こんな感じかな?と調整します。まずはこれが暫定的な目標時間となります。

❸再度微調整。

そして,『また解いて微調整をしていく』という流れになります。

こうしていくと,平均的な時間配分が見えてきます。

チョット待ッテクダサイ!ソモソモ時間ガ全然足リナインデスケド・・・

ここまでいくと戦略が見えていきます。

  • ❶ 何を鍛えれば,時間内に収まるようになるのか?

ここからどの問題集に戻るべきか?どの項目に戻るべきかが見えてくる。

  • ❷ コストパフォーマンスが悪い問題はすべて『切り捨てる』!

時間と点数のコストパフォーマンスを考えて,時間をめちゃくちゃ掛けているのに全然点数が上がらない問題は,すべて『切る』!潔く捨てましょう。

これ,『お勉強』としては『よくないこと』かもしれません。でも,大人が公に勧めると『よくないこと』ですが,『ギリギリだけど要領よくヤル受験生』は実はやっています。

笑い話:むかしセンター試験(大問1〜6で200点満点。80分の試験)というのがありました。大雑把に言えば次のような感じです。

大問1・2が文法系,大問3・4・5・6が読解系でした。どうやっても文法ができない高卒生の塾生が12月に相談に来ました。試験の直前です。

塾生 「先生,どうしても文法,できません。」
私「何点だったの?」
塾生「80点くらいです。これが,今までで一番いい感じのやつで・・・まだ100点越えたことないんですよね」
私「あと3週間だからな〜。点数の内訳は?」
塾生「発音アクセントは全バツ。文法が4点(2問正解),長文の方はちょいちょいデキるって感じです」
私「4点!?文法問題は何分くらい掛けているの?」
塾生「30分〜40分です。もっと時間があれば,長文はもっと取れると思うんですけど,文法で時間がとられるんです」

え!?!?!?!?!?!??!?!??!

『時間がとられる』レベルじゃなくね?

死ぬほど時間を使って,2問しかできないの?

逆にすげー

考えて,考えて,考え抜いて,ハズしていく・・・

もう,奇跡じゃん。。。

答え,全部③にマークしたほうが点数,高いよな・・・

そこで,「ちゃんとやらなきゃいけない!」っていうのは簡単です。そういう紋切り型の言葉を言うだけなら,予備校講師としてはウソな気がしたんですね。僕が気をつけていること『だから,あのとき言ったじゃん』は,試験直前の学生にはなるべく言わない!

もちろん,学年や学生によっては言いますよ。でも,試験直前の人にそんなこと言っても意味がないじゃないですか。次のステージに進んでから『やっぱりちゃんとやらないとダメだな』と思ってくれればよいわけですよ。

「今になってヤバい」と思ったから,質問に来ているのに,数ヶ月前のことをナジられても意味ないですよね。

  • 『ヤバい』と思って行動するなら,まだ可能性はあります。

助けて欲しいと思ってわざわざ来てくれているし,恥ずかしい思いもあっただろうけど,それでも質問に来ているんだし・・・

そして,そのとき私は『魂を売った』わけです。

『発・アク』と『文法問題』を全部捨てなさい。

長文は時間をかければできるんだな?だったら,発・アク,文法は全部③でOK。

今の君ならそっちの方が点数が高く出る可能性が高い。

てか,それ以上に時間を節約して同じくらいの点数ならコストパフォーマンスは数十倍になる。

残った時間をすべて長文に回しなさい。

で,まずそれで練習して,本番までに文法はちょっとはやっておくこと。

その少年は,目を輝かせて『ハイ!』といって,立ち去っていきました。

センター試験後。その少年が報告に来てくれたんです。マジで笑いました。

『先生の言う通り,やったら過去最高点でした。マジで140点超えたんすよ』

え!?マジか。。。コイツ,本番でやりよった。。。

じつは・・・『はじめ!』と試験が始まった瞬間に,問題用紙を開かずに,マークシートにひたすら③って塗ったんです。。。

周りは相当ビビったでしょうね。。。

『え,隣のやつ,問題用紙,開いてないのに塗りまくってる。。。どういうこと。。。』

結局,今まで30〜40分かけて4点だった『発・アク』と『文法』は2分で10点以上,残りの78分をすべて『長文』に注ぎ込んだお陰でほぼ全問正解。

でも,その子は,本当にトンチンカンだったんです。

整序問題の『2つマークを塗る』問題でも,全部❸って塗ってるから自動的に不正解になってしまって。。。

もしあれが正解していたら・・・

で,彼はそれで気分をよくしたのか,モチベが爆上がりして,ピーキングがうまくいったんでしょう。『GMARCH』に合格してしまいます。もちろん,めちゃくちゃ好きだった『日本史』が助けてくれたようですが・・・

最後に…

結論をもう一度まとめますね。

  • 第1志望の大学から解く。
  • 『同じ学部・学科』を3〜5年分くらい連続で解く。
  • 5年連続で1〜4割未満なら難易度を下げる。

『過去問』はアナタが受験する大学・学部・学科に特化した『分厚い問題集』です。能力をあげるための仕掛けのある長文問題集はやるべきですが,ある程度力がついて演習的にやりたいんだったら,どんどん『過去問』という問題集をやりましょう

今日はここまでです。

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